『あなたが…小林百合さん…』
『そうよ…』
真っ白な世界に、
私と小林百合が並ぶ。
私は再び彼女が写し出したパパの笑顔を見る。
『…パパ…若い…』
『そうね、ずっと前のモノだもの』
『でも…笑顔は変わってない…ずっとこの笑顔…』
『知ってるわ、この世界からいつも優君を見ているから』
『パパはあなたと結ばれたかったと思う…パパはまだ…あなたを愛していると思う…』
『優君は…いつも優しい…私ね?優君が幸せになってくれればいいの。
何もいらないから…
優君が幸せになってくれれば…いいの』
『百合さんは…パパを今も愛していますか?』
『愛している…多分これからもずっと…ずっと…』
その言葉を聞いて、
私は何故かほっとする。自分でもわからないけれど、嬉しいのだ。
『安心しました…ずっと…思っていて下さい…パパもあなたを愛していると思うから』
彼女は幸せそうに笑う。そんな彼女の笑顔がとても綺麗で、パパが好きになった理由が…少しだけ、分かった気がする。
『あなたは今誰かを愛している?』