『はぁ~…』


『百合?光輝君と何かあったん?最近全然話してないやん…すごく心配してたんよ…』



静かに話すゆか。
こんなに気を使わせていたと思うと、申し訳ない気持ちで溢れてくる。


『…光輝とケンカっぽい事しちゃったんだ…ずっと話せないまま終わっちゃうのかな…って…』



『百合はそれでいいん?百合からは謝らないん?』


『…謝る?私から?』


青空に二羽の鳥が横切った。
その鳥たちは楽しそうで、羨ましく見たのは間違いない。


『そうやで!このままでいいん?良くないやろ?』


『…良くない!私、光輝が好きなんだもん。ずっとこのままなんて嫌!絶対嫌!』


『百合…変わった。人を好きになって、変わったんとちゃう?』


『変わった?』


『うん、変わった』


私…変わった?
気付きもしなかった。
でも、光輝を好きになって、何と無くだけど分かった事があるよ。
恋は人を素敵にさせるって。
恋する人は、綺麗になる。
そんな気がするんだ。

ゆかも綺麗になった。
輝いている。


『私…変わったよ!恋して良かったって思うもん!』



恋して良かったって、
本当にに思う。


胸を張って、生きていけるから。