《タクミ君?歩さんに会いたいんだけど…》
数分後、メールが受信される。
私は携帯を開き、メールを読んでいく。
《夏休み頃にしか空いてないらしい…悪いな↓》
《そっか…じゃあ夏休みお邪魔していい?》
こうメールの返事をして、再び返事を待った。
《いいよ!また連絡するな!》
『夏休み…か…それまで我慢しよう…』
夏休みに歩さんが知っている事を聞こう。
教えてくれなくても、
ショックを受ける事であっても、私は全て受け止める。
それくらい出来る。
パパとママが私の為に付けてくれた名前だから。
…時は経過していく。
太陽が私たちの街を焦がしていく季節。
『あついー!』
今日の気温は32℃。
とても蒸し暑い日だ。
『百合…暑いって言うな!余計暑くなる!』
隣の席の光輝が、下敷をパタパタと扇ぎながら私に文句を言った。
『だって体育の後ってすごい暑いじゃん!』
私は下敷きを使い、風を送るがあまり涼しくはない。
『まぁな…俺もバスケで動きまくったから暑いわ』
あれから光輝とは普通の仲に戻った。
光輝の事はまだ好きだけど、光輝は彼女がまだ大事みたいだから、私は何もしない。
苦しいけど、これも我慢だ。
『百合…ちょっと…』
すると廊下からタクミ君が私を手招きをしていた。
『はぁ~い!』
私はタクミの方へと走って行く。