『俺…百合を愛してる…でも…百合は二度と俺の所へは来ない…百合の温もりを感じる事も出来ない…それは過去の人だから…
歩…俺は百合を忘れる事なんか出来ない…そんな気持ちで笑を愛したら…笑が可哀想だろ?』
『確かにな…でもそれは優が決める事だ。残りの人生、誰と過ごしていくのかは、優が決める事だ。俺が決める事じゃない』
『考えてみるよ…』
僕にまた試練が増えた。この先、僕は百合を忘れる事は出来ないだろう。
でも…笑は…?
『歩、今日はありがとな、何か…よく分かんねぇけど、頑張るよ。歩、沙紀と幸せにな?』
『優なら出来る。頑張れよ。また何かあったら連絡くれな、あっ沙紀もお前に会いたいってさ』
『ありがとな、また近々集まろうな!じゃあな!』
『じゃあな!』
親友の歩は、暗い夜道へと消えていった。
『はぁ…頑張ろ…
百合?俺…百合以外の人…愛してもいいかな?
そしたら百合は怒る?』
暗い夜道に響く言葉。
百合は聞いてるかな?