『………すごい』
この部屋はパーティー会場となっていて、とにかくキラキラと輝いて眩しかった。
クラスメイトや先生たちは見た感じ、ほとんど集まっていた。
『(……あれ?)』
蕪城先生が、いない…。
きょろきょろと辺りを見回しても、それらしい人影は見つからなかった。
…まだ来てないのかな。
「あら、蕪城先生が来ていらっしゃいませんね」
「私たちがほぼ最後だという話を聞きましたのに…」
その最後尾に近いあたしたちよりも、遅く来る…?
どうもそうとは思えなくて、あたしは曖昧に頷いた。
…嫌な予感が、胸の中をぐるぐる回る。
「春姫、蕪城先生なら大丈夫ですわ!」
「ええ。そんな不安そうな顔をなさらないで?」
華苗と繭が心配してくれていることがわかり、あたしはきゅっと表情を引き締めた。
……散々迷惑掛けたのに、これ以上2人に嫌な思いをさせたくない…!
無言で、こくりと頷いた。
―――それから。
出会ったクラスメイトたちに促され、あたしたちも皆と同じようにオードブル等の料理を食べていた時だった。
突然パッと会場の電気が消えて、代わりにステージだけに灯りが点った。
「うふふ……ごきげんうるわしゅう、皆様」
一番聞きたくない声が、マイクを通して会場全体に響いた。