「私たちはなんだか似ているところがたくさんあり…」
「それが気に食わない、という理由から対立していましたの」
…うふふっと可愛らしい笑いも、今やバックに閻魔様が見える。
確かに雰囲気っていうか……なんか全体的に似てるのは頷ける。
「それで……とにかく繭には消えて欲しくて」
「よく買収するかされるか、と遊んでおりましたね」
「あれは親戚総出でヒヤヒやしましたわ!」
「私もですよ!お父様がもうやめろと、何度懇願してきたことか…」
この2人、頭大丈夫なの!?
なに中学生で自分の会社の買収をやり取りしちゃってんの!?
驚いて声も出せないでいると、華苗と繭はあたしを見ておかしそうに笑っている。
……てか、この2人は父親を扨置いて会社を動かす力を持ってるんだ…。
あまりにも次元が違いすぎる会話に、あたしは頭痛を感じた。
『(しょ、庶民はついていけません…!!)』