「……しかし許せませんわね、あのボンクラお嬢様」
「華苗さん。“ウォルナット”をいくら所持してらっしゃいますか?」
ぼぼぼぼボンクラッ!?
華苗の有り得ない発言にポカンと口を開けて放心していたら、続いて繭は殺気を纏いながら“ウォルナット”という謎の言葉を口にした。
こ、ここ怖いっ…!!
唖然としていると、華苗と繭は揃ってあたしを見つめた。
前から思ってたけど……2人ってほんとに双子みたいな動きするよね…。
…長い付き合い、とは聞いたけど。
「明日、胡桃坂さんの自宅で開催される“クリスマスパーティー”をご存知ですよね?」
「……不本意ですが、全員参加ですわ。もちろん私たちや春姫も、漏れなく」
そういえば、そうだった。
胡桃坂さんはどうも中等部の頃から毎年、自宅に同学年の生徒全員を呼んでクリスマスパーティーをしているらしい。
あたしにも必ず参加するようにと、脅しという名の招待があった。