「春姫、先ほどの話を聞かせてくださいませ」
「ええ、ご飯をいただきながら聞きますわ」
3人でお昼を食べるためにカフェテリアに向かい、隅の方の人気がない席に座った。
…蕪城先生のことを話す以上、他の人に聞かれたらまずい。
無料のカフェテリアでサンドイッチやパスタを頼み、あたしたちは食事を始めた。
「そ れ で ?」
にまにまとした華苗が、両頬に手を添えてあたしを見つめた。
うぐっ。
別に何かやましいことをしたわけでもないのに、何故か顔に熱が集まった。
そんなあたしを見て、繭は華苗以上ににやにやしている。
……良いのか本物のお嬢様、にやにやなんてしちゃって。
『……えっと、昨日ね、蕪城先生が……』
胡桃坂さんの話に先生が罪悪感を感じてたこと、華苗と繭と打ち解け合えたこと。
それから……コンビニスイーツを一緒に食べる約束をしたこと。
……全てを話し終えた頃、華苗と繭のにまにまにやにやは一段と増していた。