『(頭撫でられて喜ぶなんて、あたしは犬か…!?)』
自問自答が始まろうとした時、蕪城先生の手が止まった。
そのまま先生は奥にある椅子に座り、ちょいちょいと手招きをした。
『へ?』
「今日はこのために呼んだんだ、来いよ」
少しだけ口角を上げて、蕪城先生はにやりと笑った。
…端から見ると、カッコいいけどちょっと妖しいですよ。
そんなことを思いながら、言われた通りに近付いてあたしも椅子に座った。
『先生、これは…?』
目の前に置いてあるのは、コンビニの買い物袋。
ただし、あたしがバイトをしているところとは違う名前の店だった。
「開けてみろ」
ふふんっと得意気に笑っている蕪城先生は、子供みたいな表情をしていた。
期待に満ちた眼差しを向けられ、どぎまぎしながら袋を開けた。
ガサッ…
『っ、こ、これって…!!』