『ほんっとに先生はバカですよね!!』
「…………はっ!?」
このしんみりとした空気の中、そんなことを言われるとは思ってなかったらしい。
蕪城先生は危うく、くわえていた煙草を落とすところだった。
「いや、まぁ、そりゃそうだけどっ…」
自分で肯定し始めた先生をさて置き、あたしはバンッと机を両手で叩いた。
『先生はあたしにバレて良かったんですよ!じゃないとまた絶対に同じこと繰り返してました!これからは共謀しましょう、あたしたち2人でお互いの素性を隠すんです!協力できることがあれば言ってください、因みにあたしの要求としては愚痴を聞いて欲しいです!!』
……ぜぇ、はぁ。
胸に手を当てて息を整えていると、先生がぽかんと呆気に取られているのが見えた。
……あーもう、なにしてんだあたし。
『っす、すすすすいません意味不明ですよね!!ほんとごめんなさいもう帰りまっ』
「…おう、愚痴なんていくらでも聞いてやる」
―――へっ…?