…綺麗すぎるくらい、キマッた。
「がはっ!……て、てめ゙ぇ゙え…!!」
腹部を押さえて蹲りながら、蕪城先生があたしを睨み付けた。
…なにが、てめぇよ。
こっちのセリフだ、この野郎!
『ふざけんなって言ってんのよ!!身体?…はぁ!?誰があんたなんかとするか、ばーか!!』
…あたしのこと、なんだと思ってんだ。
黙っててくれと頼まれてもいないのに、いきなり口封じか。
普通に交渉しようって気はないわけ!?
『お生憎様!!あたしはそんな卑劣なやり方しか浮かばないあんたなんかと……共謀しない!』
息も荒く、授業中だということも忘れて叫んだ。
蕪城先生は床に転がったまま、あたしを呆然と見ていた。
……あーあ、やっちゃったよ。
ずきずきと鈍く痛む頭を押さえ、あたしは踵を返した。
「っな、おい…!」
焦った声であたしを引き留めようとする先生を、再びキツく睨み付けた。
『あたしは口封じなんかされなくたって、誰にも言いません!!だいたいあたしの姿だって見られてんだから、おあいこなのよ!』
拳を作った右手の親指を勢いよく下に向け、あたしは勢いよく廊下に飛び出した。
『(………あは、あはは…………)』
暫く廊下を走った後、誰もいないことを確認してへたりと座り込んだ。
…どうしよう。
やっばいこと、しちゃったよ…!