気がついたときには、
俺はみさきさんをソファーに押し倒していた。
「ダメ!今日は私、帰らないと……」
言いかけたみさきさんの口を塞ぐ。
俺の“理性”は完全に消失。
今日は帰るから、って
そういえば、来たときから言ってたなぁ。
両親は泊まりで親戚の結婚式に出かけてて、今夜は妹とふたりで留守番だとか。
確か、中学生だったっけ?
俺は会ったことないけど……
「ちょ…航くん、離して?私、ホントに今日は……」
困ったように俺を見つめるみさきさん。
「わかってる……」
言いつつ、離れられない。
その瞳がヤバイんだってば。
せめて、お別れのキスを……
しばらく…っていうか気が済むまで?キスをして、
名残惜しさを残しつつも、みさきさんを解放する。
「明日は泊まっていってね?」
顔を覗き込めば、とろんとした瞳で頷くみさきさん。
そう。
何の心配もいらない。
俺はみさきさんが好きで
みさきさんは俺を好きで
それは、ずっと変わらない。
だから
大丈夫―――