……そんなわけで。
俺は昨日からずっともやもやしている。
だから、こうしてさりげなく聞いてみたんだけど……
やっぱり、あんまり突っ込んでは聞けないよなぁ。
俺がぼんやり考えているうちに、どうやら片付けを終えたらしいみさきさん。
キッチンから戻ってきたところを、呼び止める。
「ちょっとこっち来て?」
手招きをすれば、何の躊躇いもなく素直に俺の傍にやってくる。
座っているソファーの前に来たところで、腕を引っ張って引き寄せた。
「なにっ?」
俺の胸に倒れ込む形になったみさきさんを受け止めて、そのままぎゅっとした。
「航くん?」