「おはよ」
みさきさんににっこり微笑みかけてから、俺はもう一度唇を重ねた。
今度は長く。
そして、深く……
「……っ」
まだ十分に頭が働いていないみさきさんは、びっくりしつつもなされるがまま。
抵抗すらしない。
それをいいことに、俺は夢中で続けた。
本能のまま。
……俺は知ってるから。
夢と現実の狭間。
寝起きでボーッとしているとき、みさきさんは一番素直になる。
自分の気持ち、に。
いつのまにか、俺の首に回されている細い腕。
しっかり俺に抱きついて、ちゃんと俺に応えてくれる。
――みさきさんの気持ちは、俺と同じなんだ。