ぱちっと、みさきさんの目が開いた。
見つめていた俺とばっちり目が合う。
「航く…ん?なんで?」
バレた、と思った。
実は、起きてた?
今の……
サァーッと血の気がひいて、嫌な汗が沸き上がる。
「ご…ごめんっ、俺……」
とっさに謝ったものの、
みさきさんはきょとんとした顔をして、
「どうしたの?なんでここにいるの?」
不思議そうに聞いてきた。
「えっ?」
「今、何時?」
「あ…4時すぎ……」
慌てて時計を見て答えると、
「帰らなきゃ……」
みさきさんは、さっさと起き上がった。
何事もなかった、かのように……