「……そんなに寂しかったの?」
「今から帰る」ってメールが来たから、私はすぐに航くんの家に向かった。
マンションの前で待っていたことにまず驚かれ……
家に入ったら入ったで、
航くんの行くところ行くところにくっついて回る私に、ため息まじりの一言。
「別に…そういうわけじゃ……」
言いつつも、当たっているのだから返す言葉はない。
かと言って、
私の性格上、素直に認められるはずもなく……
何も言えず、リビングに戻ろうとした…とき、
ぐいっと腕を引っ張られて、気がついたときには、航くんの腕の中にいた。
「ふぅん…寂しくなかったんだ?」
言いながら、私をぎゅうっと抱きしめて、
「俺は、すごーく、寂しかったのになぁ」
拗ねたように呟いた。