私の母親は、私が小さいときに病気で亡くなった。


それからずっと、父親とふたり暮らし。



近くに母方のおばあちゃんが住んでいたから、その力を借りつつ、父親が私をひとりで育ててくれたんだ。



そんな父が聡子さんと知り合ったのは、私が中学に入ってすぐくらい。


男手ひとつで子育てする姿を見兼ねて、知り合いの人が紹介してくれたらしい。


当の聡子さんも、旦那さん…まどかの父親を事故で亡くしていて、言ってみれば同じ境遇だった。


ふたりはすぐに意気投合して、つき合い始めた。


父親はちゃんと私に報告してくれていたし、私も祝福していた。


今までひとりで頑張ってきたんだから。


そういう人ができたって不思議じゃない。


むしろ、必要だ。


そう、思っていた。



だから、

ふたりの再婚が決まったときも、私は反対なんてしなかった。




でも―――