憧れ……?
私みたいになりたい……?
初めて言われた。
まさか、そんなふうに思われているなんて。
まどかは、出会ってすぐに私に心を開いてくれた。
“人見知り”なんて言葉は知らないみたいで、
すぐに私を“姉”と認めて慕ってきた。
ずっと前から、そうだったみたいに。
だけど、
私はこういう性格だから、
戸惑って、どう接したらいいのかわからなくて……
今までずっと、素っ気ない態度を取っていた。
冷たかったと思う。
嫌われてもいいくらいなのに……
「それでね、お願いがあるんだけど……」
まどかを見ると、
「時々、勉強を教えてもらってもいい?」
遠慮がちに、でもまっすぐな瞳で言われて……
私は無意識に頷いていた。