「まどかは?」



なんとか会話を繋げようと、努力してみる。



「まどかも受験でしょ?
志望校、もう決まってるの?」



まどかは中学3年生。


わたしと同じく受験生だ。


そもそも、今日はなんで学校に行くんだろう?


中学生って…学校で“夏期講習”とかあったっけ?



「私はねぇ……」



ちらっと私を見たまどかの瞳は、キラキラしていた。



「みーちゃんと同じところ!」


「……え?」


「先生も友達も、みんなムボーだって言うんだけどね。でも、やるだけやってみようかと思って」



にっこり笑うまどか。



「みーちゃんは、私の憧れだから。私もみーちゃんみたいになりたいんだぁ」