話を聞けば聞くほど、それは確信へと変わっていった。


無意識なのか意図的なのか…
まどかは、相手の名前は一切口に出さなかったけど。


“好きな人”って言うのは……



「“立花”って聞いたときにさ、
もしかしたら…とは思ったんだよね。

“妹”がうちの高校に入学する、
ってみさきさん言ってたし?」



無邪気に笑ってるけど……



「でもさ、確かめるのもなんだかねぇ?いきなり聞くわけにもいかないしさ。

“なんで?”って問い詰められても困るし?」



気づいてないのかな?


まどかの気持ち、に。



「悟の話だと、相当“お姉ちゃん”を慕ってるみたいだから。
迂闊に“彼氏だ”なんて言えないかなと思って。」



……いや、絶対気づいてないな。


航くんは、そういう人だ。