「“お姉ちゃん”って……」


確かに、コウちゃんはそう言いかけた。


お姉ちゃん…って、みさきちゃんのこと?


なんだろう?


知ってるのかなぁ?


でも、別におかしくないよね?


みさきちゃんも同じ学校だったわけだし、

学年は違ったって、綺麗なみさきちゃんは目立つはず。


どっかで接点があったかもしれないし。


別に、たいしたことじゃない。



「あー…あれね」



コウちゃんは、思い出したようにぼんやり呟いた。



「私のお姉ちゃんがどうかした?」



念のため聞いてみる。



「いや…自分で確かめるからいいや。」



「え?」



「気にさせちゃってゴメン」



申し訳なさそうに言うと、私の頭にポンと触れた。



……っ。心拍数急上昇。


やめてほしいよなぁ。