「よし!終了。」
あの後……
図書室に戻った私たち。
悟先輩と数人の委員の子と協力して本の移動をした。
そして今、無事に終了。
「うわ。すっかり暗くなっちゃったねぇ」
窓の外を見ながら呟く悟先輩。
時計を確認すれば、もうすぐ7時になるところ。
貸し出しは基本的に6時までだから、普段ならとっくに帰っている時間だった。
「あ、マドカ」
帰ろう、とカバンを持って立ち上がったとき、ふいにコウちゃんに呼び止められた。
「何?」
「今日って、まっすぐ帰る?」
聞かれて、
「あー…うん」
頷くと、
「じゃあ送ってくよ」
コウちゃんはにっこり笑った。