「あれっ?マドカいたんだ?」
目を覚ましたコウちゃんは、
私に気がついても特に動じることもなく……
「あーっ、よく寝た。」
起き上がって、大きく伸びをした。
「うわっ、やっぱり体痛いなぁ。保健室にすればよかった」
ひとりごとのように呟いてから、
「そういや、昨日はごめんね?話の途中だったのに…」
思い出したように振り返って私を見た。
「悟のやつがしつこくて」
申し訳なさそうに笑うコウちゃん。
ぼんやり見つめる私。
……って、そうだ!
「悟先輩が…本棚の整理するから、呼んでこいって……」
今さらながら、ここにいる理由を説明する。
しかも、なぜか声がだんだん小さくなってしまった。
「あ…そっか。今日だっけ?」