「そうだ、俺、マドカに聞きたいことがあるんだ。」
しゅんとして俯いていた私は、コウちゃんの声に顔を上げた。
そこには、それまでと同じ笑顔があって……
「なに?なに?」
単純な私は、一気に回復。
飛び付きそうな勢いで、聞き返す。
「あのさ、マドカの両親って、再婚したんだよね?」
「うん」
頷く私。
「家族、増えた?その…“お父さん”以外に」
「うん。“お姉ちゃん”ができたの!」
小さい頃から、「兄弟が欲しい」って言いまくっていた私。
しかも、下にじゃなくて上に欲しかった。
それは、コウちゃんたちがよくしてくれてたからだと思う。
頼れる“お兄ちゃん”か“お姉ちゃん”が欲しかったんだ。
「その“お姉ちゃん”ってさ……」
いきなり、真剣な表情になるコウちゃん。
やっぱり、カッコイイなぁ。
って、そういう場合じゃなくて……