そして、それからしばらく、思い出話に花が咲いた。
昨日のママたちの気持ちがよくわかる!
なんてことない話なの。
よく遊んだ公園のこととか、
よく行った駄菓子屋さんの話とか。
他の友達のこととか、
近所の犬の話とか……
どうでもいいような、とりとめのないことばかりなのに、全部が懐かしくて大切で。
それを共有している誰かがいる、ってことが嬉しくて。
私たちは、夢中で話し続けた。
いつのまにか、私は先輩のことを“コウちゃん”って呼んでいて、
先輩も、普通に“マドカ”って呼んでた。
離れていた時間は長いのに、すぐにその頃に戻れる。
不思議な感覚だった。
「あ、そういえば」
一通り話しつくして、私はあることに気がついた。
「カイくんは?
カイくんは今どうしてるの?」