「先生!その子、やりたいみたい」
先輩が…じゃなくて、となりの友達が、私のほうを見て声を上げた。
「へっ?」
思わず、変な声を出してしまった私。
「あら、そう?じゃあお願いしていいかしら?」
助かるわーとばかりに微笑む先生に、「違う」とも言えず……
そのときちょうど、委員会の時間を終えるチャイムが鳴ったこともあり……
「じゃあ、決定ね」
……やることになってしまった。
嬉しいよ?
やりたい、って思ってたし。
でも、視線が……
さっき、副委員長にもれた2年の先輩とか、
3年生とか……
明らかに“あの子ムカつく”的な……
“学園の王子様”
エリカちゃんの言葉を思い出す。
あれは、大袈裟なんかじゃなく、本当のことだったんだ。