うわっ、どうしよう?


私、めちゃくちゃドキドキしてるよ。


掴まれたところが、すごく熱い。


ぼーっとしたまま手を引かれて、半ば無理やり教室に入らされた。


……当然なんだけどね。


さっきまで私が突っ立っていたのは、まさに入り口のドアの真ん前。


私がどいた途端に、中に入り始める生徒たち。


私が完璧に邪魔していました…ごめんなさい。


心の中で謝りつつも、先輩の後に続く。


掴まれていた腕は、入ってすぐに離されていた。


……なんか、がっかり。



「座ったら?」