「……」

なんか悲しくなってきた。

あんな所見たら結構ダメージ強いんだ。

はあ~…。

「ん!?いんちょーじゃね?」

え?

「……」

「なにしてんのよ、いんちょーこんなとこで。傘かす?」

「進路表。二度と捨てないで、ちゃんと先生に提出して下さい」

「………まあ、とりあえずあがれば?」

嫌です。

さっきまで先輩といた所なんて。

そう思って、思わず顔をしかめてしまった。

「なんだよ。いいから入れっ」

顔をしかめたのが気に入らなかったみたいです。

無理やり、神谷くんの部屋に上がらさせられた。

「……」

「いんちょーそこらへんの服適当に着ていいから。あーあ、俺まで濡れたよ。駅まで送れってめんどくせー女」

バスタオルで髪を拭きながら言う神谷くん。

女たらしと言われてるのですけど、あの人は彼女何でしょうか。