―――あたしが陽星高校にした理由はいくつかある。
 まず1つは【制服がかわいいから】とかゆぅ理由。
 2つ目は【文化祭の盛り上がり方が半端ない】って理由。
 3つ目は【女の子の可愛さが半端ない】って理由。
 あたしはこの陽星高校で女を磨く!と決めたんダッ!!!
 そのつもりで女の子の可愛さが半端ない高校へ
 可愛い子を師匠に、ここで女を磨くッ!!!
 あたしは【女の子の可愛さが半端ない】とゆう噂を
 心から信じとるよッ!!!!!!!!!

 そして何より
 あたしの両親が通っていた学校だから。

 ――――来週月曜日に入学式がある。
 それに備えて、頼んでた制服を取りに行って来てみたり
 焦げ茶だった髪を栗色に染めてみたり。
 高校に入学する準備をしていた。

 ―――ピンポーン・・
 「はぁい!」
 『澪ちゃんいますかぁ?』
 「おるよ~ッ!ちょっと待って!今なぁ・・・」
 『説明するより はよ、出てくれる?』
 「ハイ・・・」
 しっかり者やけど女の子っぽい中学ん時の親友
 高橋 香奈(たかはし かな)
 『おはよ』
 「おはよ・・・。今日はどのようなご用件で・・・」
 『何言よん?【○○○をプロデュース】ならぬ!【澪ちゃんをプロデュース】!』
 「・・・はぁ?」
 『あたしら、高校ちゃうやん?やから心配なんやって!』
 「何がぁ?」
 『やからぁ!変な男に連れて行かれへんかなぁ。とか・・・』
 「とか・・・?」
 



 『ちゃんと大切な人と逢えてちゃんと幸せになれるかなぁ。とか・・・』



 ―――――――――ッ!!
 『え!?澪!?めちゃんこ急やなッ!!!』
 「うぅ~・・・」
 『大丈夫かッ!?』
 「うぅ・・・ッ!」
 『んな泣かんくても・・・』
 「ヒックヒック・・・・」
 『・・・ツラい?』
 「・・・ぅ・・ん・グス・・」
 『悲しい?』
 「・・・ぅん・・・」
 

 『逢いたい・・・?』
 「逢・・い・・たい・・・」
 『・・・・そか』
 「・・・」
 

 急に翔太の顔を思い出した。
 闇に包まれた瞳。
 それと対象的に鮮明に残る
 翔太の笑顔。