ヒュ~・・・・、
ドンッ―――・・・。
バババババンッ―――・・・。
幼馴染みと初めて喧嘩をした日、
大規模な花火大会があったのが覚えてる。
忘れる訳がない。
初めてキミと喧嘩して
初めて仲直りをして
初めて約束を破って
初めて2人で外に出て
はなびを見た―――・・・。
『・・・』
『・・・』
『あのさぁ』
『何?』
『まだ怒ってる?』
『うん』
『ごめんね』
『何が』
『その・・・僕が言ったら怒っちゃう事言って・・・』
『わかってるんじゃん・・・』
『うん・・・ごめんね』
『じゃぁ、花火大会連れてって』
『花火大会・・・?』
『うん。今日ある』
『そっか。そしたら仲直りしてくれる?』
『ううん、しない』
『え!!!』
『今、仲直りする』
『今・・・?』
『うん。今』
『え・・・いいの?』
『翔太と楽しく遊ぶのが好きだもん』
『お母さんとかに言わなくちゃ・・・約束してるんだ・・・』
『いいの・・・、そんなの絶対ダメって言うんだから』
『でも・・・』
『いいの!』
『・・・わかった』
『行こっか』
『うん・・・』
キミが差し伸べた手はすごく温かい・・・。
屋台も見ずに我武者羅に走っていく。
どこを目的にして進んでいるかすらわからずに―――・・・。