ピピピピピ・・・

目覚ましの音で起きる。

そしていつものようにパジャマのまま新聞をとりに外に出る。

「おはよう。胡桃。」

突然声をかけられ、その声のするほうを向く。

声の主は洸ちゃんだった。

洸ちゃんというのは2つ年上の幼馴染で、

私の好きな人。

私のお姉ちゃんと洸ちゃんは同い年で、小さい頃は3人でよく遊んだ。

小さい頃からお兄ちゃん的存在な洸ちゃんが好きだった。

でも・・・

洸ちゃんは・・・

洸ちゃんはお姉ちゃんが好き。

小さい頃から見てきたんだもん。

それに洸ちゃんはわかりやすい。

お姉ちゃんと喋るときは少し顔を赤くして、すごく嬉しそうに喋る。

「胡桃ー?まだ?はやくしなよ」

家からお姉ちゃんが出てきた。

お姉ちゃんの見た目を一言でいったらチャラい。

中身もチャラくて、やっと受かった高校もろくに行かず、男とあそんでばっか。

反対に洸ちゃんは真面目でしっかりさん。

今年、結構いい高校に受かったらしい。

そんな正反対の2人。

釣り合わないと思うのは私だけなのかな?

「美紀。おはよ。」

洸ちゃんが嬉しそうに挨拶をする。

「・・・おはよ」

お姉ちゃんは無愛想な返事をして、

「じゃ胡桃。はやくしてよね」

と言って家の中へ入っていった。

「あ。私もそろそろ行かないと。学校おくれちゃう」

「そっか。頑張れ」

「洸ちゃんも」

そう言って急いで部屋に戻った。

着替えをし、朝食を食べ、歯磨きと髪のセットをする。

「よし。いってきまーす!!」

私は小走りで家を出た。