「”どうしたの?”じゃないわよ!これで名前呼んだの3回目よ?!」


「ご、ごめん!気付かなかった…」


「全く、自分の世界に入りすぎないでよね」


「はーい……」


私は優里に注意されショボンと小さくなる。

そんな私を見た優里は「はぁ…」と大きなため息をついた。


いつでもどこでも自分の世界に入っちゃうのが私のいけないとこなんだよね~…


「ほんっと理衣奈は危なっかしい。変な人に声かけられたらのこのこついていくタイプよね」


「なっ!ついてくわけないじゃん!ひどいなぁ」


私はぷくーっと頬を膨らませた。
そして優里を睨む。

実は優里って背が高いのだ。


だから睨むにしても少し見上げる形になる。