うわっ。なんで私目隠してされてんの!?
「どこ見てんの」
「あ、棗くんかぁ。…えっと、なんで目隠し…?」
「俺がずっと見てんのに気付かないから」
うそ。見られてた?
全然気付かなかったなあ。
「あ、ごめんっ。優里のほう見てたら崎本くんが」
「ちょっと黙れ」
ひいっ!
なんかまた怒ってるよおおおお。
あんまりカリカリすると体に悪いのに…
カルシウムが足りてないのかな…
よし、聞いてみよう。
「棗くんカルシウム足りてる?」
と、私が聞いたら目を隠していた手が離れた。
「は?んだよ、それ」
やっと離れたと思っていたら私の首に手を回し、体重をかけてくる。
「いや、今日ずっとカリカリしてるから…足りてないのかなって思って」
なんか、くすぐったいな…
「別にカリカリしてねえよ」
「してるよ!ていうか、なんかちょっと変だよ?」
「何がだよ」
「だって」
”学校でキスしてきたり、こうして人前でくっつくなんて棗くんらしくないよ”って言おうとしたら、タイミングよくにゃんこ先生が帰ってきた。