「あれ、席替えしてなかった?ごめんね~」
にゃんこ先生が申し訳なさそうに謝る。
「じゃあ、今からしちゃおうか。あー…うん、そこのお2人は今回だけ抜きで」
呆れたように笑うにゃんこ先生をよそに、美優ちゃんが小さくガッツポーズしたのが見えた。
あ、もちろんそこのお2人というのはもちろん美優ちゃんと水沢くんのことね。
「んーと、ちょっと待っててね。くじ持ってくるから」
にゃんこ先生がいなくなった途端、騒がしくなる教室。
私は優里の方を見た。
…って、ぅおい!!
崎本くんと話してるし!!
おのれ崎本くん…
なかなかやるじゃないか…
勝手に心の中で負けた気になっていると、急に視界が暗くなった。