教室に入ろうと思って、ドアを開けたらなぜか腕組んで仁王立ちしたにゃんこ先生がいた。
「あ、にゃんこ先生おはよー」
と、のんきに声をかける准に呆れながら頭を叩いた。
「って!何すんだよ!」
「よーく見てみろ?にゃんこ先生の顔」
「はぁ?…えっ、どしたの、先生。なんかあった?」
…なんでここまで鈍いんだよ。
いやー、これはやべぇぞ。
かなりお怒りでらっしゃる。
そりゃまあな。
遅刻した上に反省の色がなかったら怒るよな。
こりゃ長い説教になるぞ。
「すっごーく言いたいことはあるけど、あなたたちの後ろにいる転校生ちゃんが可哀想だから今日だけは許してあげる。だから早く席に着きなさい」
ふふふ、と怪しく笑うと、教卓へ戻っていった。
「あ?なんだよ」
さっさと教室に入ろうと思って准の横を通り過ぎようとしたら、腕を掴まれた。
「お前さ…キャラ崩壊してっけど、いいの?」
「は?キャラ?そんなんあったか?」
とにかくクラスのやつらの顔見てみろよ、と准が言うもんだから見てみたら、呆気にとられたような顔をしてるのが半分、完全な放心状態なのがちょっと、ニヤニヤしてんのが1人、心配そうなのが1人。
そうか。俺、人気者的なキャラだったんだっけ?