…体が重い。
そう思いながらゆっくり目を開けると、見慣れない天井が目に入った。
ここ、どこだ…?
あー、そうか。
理衣奈に熱があるって言われてそのまま気失くしたんだっけ。
…情けねぇ。
体を少し起こすと、ベッドの隅で寝ている理衣奈がいた。
え、俺そんなに寝てた?
近くに置いてあった携帯で時間を確認すると3時ちょうど。
確か昼食の時間が12時半だったよな…
てことは2時間半も寝てたってことか。
「ごめんな、理衣奈」
聞こえるはずないが、口から出てしまった。
あ、動いた。
今ので起こしちゃったか。
「んっ……」
眠そうに目をこすりながら体を起こす理衣奈。
あー、やべ。可愛い。
「あれ、棗くん起きてたの!?体大丈夫?」
勢いよくそう言うと、ふぁ…と小さな欠伸をした。
「おう。ありがとな」
「いえいえ!」
そう言うと、優しく微笑んだ。