「はぁ、しょうがねぇなぁ」


やった!わーいわーい!


「なんて言うとでも思った?」


「へ?」


「まぁ、別にリタイアしてもいいけど、結構先行かなきゃリタイアポイントないけど?」


あ、そっか…
ここ、まだ最初の方だしそうだよね。

私ってなんてバカなの!


でもここからまだちょっと進むってことだよね。


「あ…あの…」


…ほんとは言いたくない。


「なんだよ」


だけどもう限界なの。


「腕…掴んでもいいですか…」


ここから1人で歩ける自信がない。


「最初から素直にそうしときゃーいいのに」


腕の方へ顎をクイッとやり、腕を出してくれた。


は、恥ずかしいな…


「早くしろ」


「あ、ご、ごめん」


恐る恐る腕を掴む。

男の人の腕を掴むなんて初めてだなぁ…
なんか緊張する。


「行くぞ」


「うん!」



こうして私たちはまた歩き出した。