「さ、理衣奈。行こっか?」


無理矢理腕を掴まれ、玄関の方まで連れていかれる。


「お仕置き、倍にしなきゃなぁ」


「みっ耳元でしゃべらないでよ!」


「へぇ、耳弱いんだ?」


「ちがっ…」


何を言っても倍に返してくる。

今日の棗くんはドS度MAXだ。


攻撃されてもうまくかわさなきゃ!


「じゃ、お邪魔しましたー」


「いってきまーす…」


こうして魔の初デートが始まった。