「理衣奈?どこいくの?」


声のトーンは高いけど語尾も伸びてない。

ということは、怒ってる。


ということは…お説教!?


恐る恐る振り向く。


「ひっ…」


お姉ちゃんの顔を見た瞬間、心臓が止まるかと思った。


いつもなら眉間にシワ寄せてものすごい目で睨んでくるのに今日はとびっきりの笑顔。


「ちょうどよかった。今亮くんに紹介しようと思ってたとこなの」


さ、入って、とリビングに通される(強引に)。


亮くんに、紹介?


ってことは…


「彼氏!?」


ハッ…思わず声に出しちゃった…



その亮くんとやらが、「あははっ」と笑った。