店内に入って奥へ進む。

すると、雑誌コーナーのところに見覚えのある人がいた。


「…棗…くん?」


そう、棗くんがいたのだ。

こんな朝っぱらからコンビニで雑誌読むなんて…
しかも雑誌に夢中で私が名前呼んだのにも気づいてないし。

入口で突っ立っていると、安那ちゃんに肩を叩かれた。


「りいりい?奥いかないの?」


「えっ、あぁ…うん」


「どうかした?」


「や、知ってる人がいて…」


そう言って棗くんを指差した。

安那ちゃんも私が指さした方を見る。


棗くんを見て、「あっ!」と声を上げた。