私が机に顔を伏せようとしたら、水沢くんに話しかけられた。


「安田さんって新井のこと好きなの?」


「は!?いやいや!好きじゃないよ!」


「ふーん…」


疑うような目で見ると、席を立ってどこかに行ってしまった。



周りから見たら、そう見えるのかな…?

な、なんか恥ずかしい!


「おい、理衣奈。まだ話は終わってねぇぞ?」


「な、棗くん!」


気がつくと、棗くんが目の前に立っていた。


「来い」


と言うと、私の腕を掴み教室を出た。