「みなさん、おはようございます。10分後に出航致します。Blue Rose Ship の伝統により,出航の際は皆さん食堂にお集まり頂きくようよろしくお願いします。」





私はちょうど,食堂に行くところだったので気にせず足を動かした。





私が食堂に着くと,200人近くの人が集まっていた。




食堂はいかにも金持ち!という造りで,直径1mくらいシャンデリアが何個も並んでいる。





入口の向かいには舞台が設置されており,マイクスタンドが一本舞台の中心よりやや前に置かれている。





天井にはシャンデリアと真っ白なキューブ型のスクリーンがあり,ほとんどの角度から映像が見られるようになっていた。




私がただの食堂にあっけをとられている内に段々と食堂の人口密度が高くなってきた。





3分もすると,先ほどの1.5倍近くの人が食堂に集っていた。





その時,食堂が一気に暗くなりドアが閉ざされた。




そして,キューブ型のスクリーンに映像が写し出された。





スクリーンには紙袋を被った男が座っているのが写し出されている。





あれが…『聖なる犯罪者』だ。