ピンポーン。

家のチャイムの音で目覚める。

いつの間にか
おれも寝ていた。

横でりさはまだ寝ている。


『りさ。
多分あやかと信二がきた。
ちょっと玄関行ってくるな。』

そういって玄関に向かう。


『おぃっす。
あがっていい?』

両手に袋を持った
信二があやかと
靴を脱ぎあがってきた。

『お前何持ってきたの?』

『ん?
お菓子とジュースだよ。
お前んち何もないから。
優しいだろおれ。』

『自分で言うなよ。』

そう言って自然に少し笑えた。


『りさ!
お菓子とジュース
買ってきたから
一緒に食べよ!』

あやかは部屋に入ると
ベッドに座っている
りさに抱きつく。

『お前らおれらが来る前
変なことしてないだろうな。
りさ着替えてるし。』

半にやけ顔でおれの顔を
信二が覗き込む。


『お前なぁ。
ばかのこと言ってんなよ。
あっコップないな。
持ってくるよ。』

『何逃げてんだよ。
怪しいぞお前。』

『いい加減にしねぇと
殴るぞ。』


信二は舌をペロッと出して
りさとあやかの方を向く。


あやかとりさは
それを見て笑う。


おれはやれやれという感じで
コップをとりにいく。