『いい世の中になる?
そんなわけあるか!
人が殺されるんだぞ?
お前分かってるのか?』


『ならそう言ってれば?
認めるかどうかは
勝手でしょ?
あなたの考えを
押しつけないで。
それに手。
いい加減に離して。
痛いから。』


それでもおれは手を離さず
片山なぎさを睨んでいた。


『けい。もう行こ』


りさが心配そうに
掴んだ腕をそっと
引っ張る。

おれは手を話し
りさの頭を撫でる。

片山なぎさは何も言わず
その場を後にした。


『ごめん。帰るか。』

りさの手をひき
学校を後にした。