「なぁ・・美優?」


私の顔を覗き込むテル。


私もゆっくり顔を上げると、テルと視線がぶつかる。



「あの時・・騒動の前におまえが言った最後の言葉って覚えてるか?」


「え・・・?」



真剣なテルの眼差しに緊張が走る。




最後に私が言ったこと・・・



「『兄弟になろう?お兄ちゃん。』って言ったんだ・・・。」


「あ・・・。」


テルの言葉に鮮明にあの日が蘇る。




そうだ・・・。


あの時、テルと結ばれて・・


『彼女』という選択肢もあったのに、私は『妹』を選んだ。


それは・・・・