それは突然のことだった。
俺、東野京汰[とうのきょうた](17歳、カノジョは残念なからいない。悲しい現実だ)は学校から家に帰る途中だった。
友達と一緒に歩いていた。
何事もなかった。ただ、何もない普通の日だった。
俺はここら辺で1番交通量が多いと言われている、交差点で信号待ちをしていた。談笑しながら。
突然
目の前が暗くなった。
車のクラクション。人のざわめき。友達の声。悲鳴。悲鳴。悲鳴。クラクション。タイヤの音。叫び声。子供が。大人が。高校生が。友達が。悲鳴悲鳴悲鳴。
突然の浮遊感。
まるで時間が止まったようだった。動けない。体が言うことをきかない。
そうだ、あいつは?ていうか、俺はどうしたんだ…?
俺は…?俺は…?
とてもでかいトラックが目に入った。
俺は…そうか……!
轢かれたのか
気が付くと、目の前が真っ赤だった――…。
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