俺はじわじわと下から頭に血が上っていくのがわかった
顔が熱くなっていた
あまりに真っ直ぐ気持ちを伝えてくるから、狼狽えた
ロングヘアーの言っている感情には、俺にも馴染みがあった
俺が春菜へ向ける気持ちと、非常に似ている
とても近いと思った
「これでも、勘違いかな」
ロングヘアーが言うから俺は首を横に振った
「もういい、わかったよ。信じるから」
いくらなんでも、ここまで嘘はつかないと思った
ロングヘアーは本気なのかもしれない
恥ずかしくてなのか、照れてなのか、よくわからないけど身体中火照っていた
「良かった」
ロングヘアーはため息とともに、笑った
言ったほうじゃなくて、言われたほうがこんなにこっ恥ずかしくダメージを受けるとは思ってもみなかった
「けど、」
俺が言うとロングヘアーは真顔に戻る
「ん?」
「どのみち俺は春菜が好きだから。邪魔するなとは、もう言わない。だけど俺は…」
「はいはい、わかってます。あたしなんて眼中にないって言いたいんでしょ」
俺が言いたかったことを、ロングヘアーは自らあっさりと言った