「そ、鈍感でしょ?」
「あんたとは、全然違うよな。友達なのが不思議」
公園で砂埃が舞う
それを見つめながらロングヘアーは言った
「そうかもね…。あたし友達いないの」
「なに急に」
「あたし外見がいいし、あんまり人に合わせたりしないから、よく思われないの」
「なに…、自分で言って…」
ロングヘアーは目だけ俺に向けて笑った
「あなたリアクション面白いよね」
「だって…」
「だけど春菜はそんなあたしを、簡単に受け入れてくれたから」
珍しく優しげに微笑むロングヘアーを見て俺は頷いた
「わかる気がする…」
春菜ならきっとそうだろう
なんであんな無垢で純粋で優しいのか
ロングヘアーのこと、仕切りに可愛いと誉める春菜は、きっと出会った時からロングヘアーにさっきみたいな「あたし外見いいから」と言われても素直に頷いたんだろう
それが簡単に想像できる
「春菜のこと、なんで好きになったの?」
不意をついてロングヘアーは問いかけてきた
「え…」