「それにしてもさ…。」
 

壁際にかかっている


絵を見ながら


龍介がつぶやくように言った。


こいつ、



絵になんて興味あったっけ?


「マジでここまで来るとは
 思わなかったなぁ。」
 

なんだ、


遠くをみつめてるように



見せたかっただけか。