律がいなくなって始まった新しい生活。

私は嫌なことに気付いた。




「やっぱり、いつも私からだ……」

気付いたこと、それは認めたくないこと。

「いつも、電話私からじゃん……」

居なくなって、寂しいのは私だけなのかな?

離れていて、会えなくて寂しいのは私だけなのかな……

「律の、ばぁか……」

一緒にいたときはこんなこと気にしなかった。

学校に行けばいつでも逢えた。

だけど、今は違う。

彼は遠い空の下で、新しい環境で頑張っている。

わかってるよ。

律が忙しいこと、マメじゃない性格も。

「律は、私の声聞かなくても平気なのかな……」

私は、というとすごく寂しい。

律の声が聞きたい……